この道に進んだキッカケ
私が二十歳くらいのことです。
ある日、突然腰痛で寝返りも打てないくらい重症になってしまったことがキッカケで、とある鍼灸院で鍼治療をしてもらいました。
その結果、腰痛の原因はなんと「足首の捻挫」だったのです。
私は子供の頃からバスケットをはじめとするスポーツが大好きで、この症状が出る前もバスケットをしていて足首を捻挫してしまったのです。
個人的にはそんなに大したことないと思って放っておいたのですが、実際はひどい捻挫で、この捻挫が原因で腰痛を引き起こしたようです。
(そんなんで腰痛になってしまうの・・・?)
あまりにも“意外な原因”に私は驚きました。
私は鍼治療をしてもらいながら、
「なぜ、足首の捻挫が腰痛と関係があるのか?」
と先生に質問しました。すると先生は、
「ひどい捻挫を放っておくと、身体のバランスが崩れて腰が動かなくなるんです」
と教えてくれたんです。
(えーーーーっ!!)
私はさらに驚いてしまいました。と同時に身体のバランスを整えることが健康には欠かせないことを肌身をもって痛感せざるを得ませんでした。
鍼治療の結果、あれほど辛かった腰痛はウソのように症状が和らぎ、普通に動けるまで改善しました。鍼のおかげで身体の緊張・こわばりがほぐれ、身体のバランスが整ったのです。
(いやぁ〜、鍼ってスゲェ!)
(鍼灸の業界ってスゲェ!)
心の奥底からこう感じずにはいられませんでした。
高校のとき、何回か鍼治療を受けたことがあったことと、高校のクラブの恩師から「こういう業界に行くんやったら、どこかに弟子入りした方がええで」と現在の師匠とのご縁をいただいていたこともあって鍼灸の世界は多少気になっていたのです。
- 健康には身体のバランスが大切、と知ったこと
- あれほど痛かった腰痛を鍼灸で直してもらったこと
この体験は、以降の私の人生の方向性を決定づけるものになりました。
その後、私はこの「道」に入り、師匠に弟子入り。鍼灸を原点にいろいろな知識や技術をアップデートしていきましたが、知れば知るほど
- 鍼灸の奥深さ
- バランスの大切さ
を知ることになりました。
鍼灸は中国から発達していった東洋医学で、
- 陰と陽
- 表裏一体
と言った「バランス」をとても大切にした学問でもあります。
今では、健康な身体を保つキーワードは「バランス」と確信しています。
大きかった「父親の存在」
この道に進むにあたって、父親の存在も大きく影響しました。
このホームページを作るにあたって、親友のTくんともいろいろとお話をしたのですが、Tくん曰く、
藤下は、小さい頃からスポーツ好きバスケ好きだったけれど、おっちゃん(私の父)の存在は相当強烈やったよね。
おっちゃんは建設会社に勤めている人なのに「教師みたい」な人で、学校とクラブの密接な関係があった。
おっちゃんは教師タイプで、もし教師をやっていたら「熱血教師」やったやろうなぁ〜。
僕と藤下がやっていたミニバスケットボールでコーチでも監督でもないのに毎回来て、お金が出るわけでもないのに、すごく怒ったりすごく褒めたり、子どもたちに差し入れなんかも持ってきてくれる、見返りを求めない「姿」・・・。
おっちゃんは人に喜んでもらおう!というマインドの持ち主で、藤下もおっちゃんとタイプは違うけれど「人に喜んでもらいたい」人なんだと思う。
・・・正直、子供の頃は、父親はうっとうしい存在でした。毎回毎回、試合会場や練習会場に来るので「来んなよ〜 汗」って思ってもいました。
でも、やはり私にとって「父親の存在」は大きかった。
父親の姿を見て、こういうことに関わりを持ちたい・・・と子供心に思うようになっていたし、成長していく過程で父親の有り難さを感じるようになっていました。
父親から受けた「ホスピタリティ精神」
父親の「在り方・姿勢」は、私の「在り方・姿勢」に強く影響しました。中でも一番強く影響を受けたのは「ホスピタリティ精神」なのかもしれません。
私自身はそんなに意識していないのですが、先ほどのTくん曰く、
ただただ、藤下の行動は「意味が分からない 笑」。
東京への行きしな、夜中に「名古屋に捻挫した人がいるから降りて治療するわ」って言って、本当に途中下車して患者さんのところへ急行するし・・・。
突発的なことがあっても、目の前に必要とする人が現れると一切の躊躇なく受け入れてしまう性格・・・。
ホント、純粋で真摯。昔から変わっていない。
らしいのです。
大切にしていること
私がやっていることのすべては、
「人に喜んでもらいたい」
この想いに集約されています。
私にとって「人との関わりあい」が一番大切です。
強烈すぎる父親の姿を見続け、自然と「人に喜んでもらることをやりたい」と想うようになりました。そして、私自身の体験からこの道に入り、これまでに本当に多くの人々とご縁をいただきました。私自身、この仕事が大好きですし、とてもやりがいを感じています。
そしてこれからも、ご縁を頂いた方に喜んでもらうことをやり続けたい・・・。
これが私の「やりたいこと」なのです。
藤下スポーツ鍼灸院
院長 藤下裕高